メールマガジン(9.18)

「今、明日を考えるための過去」     

 まずは先般の体育授業研究会第28回岩手大会が成功裡に開催されたことを喜びたいと思います。また、その運営を全面的に支えていただいた岩手県の実行委員会の方々に心より厚く感謝いたします。
 さて、全くの私事であるが、今から30年以上前、前身の「体育の授業を創る会」として、「体育科教育」誌に連載をしていた頃の話。この連載の中で2度ほど私も登場させていただいたが、それ以外で、同誌から私が初めて原稿依頼を受けた際の特集テーマは「再論・体育授業論と授業研究」であった(まだ若造の講師であった頃)。その特集の執筆陣は、巻頭言の小林篤のほか、宇土正彦、髙橋健夫、中森孜郎、中村敏雄、小林一久、梅野圭史・辻野昭(敬称略)という面々‥‥。
 当時、手書きの依頼文を受け取った時の「私の心理状態」を推し量ってみていただきたい。それについて想像力たくましくできる方は、戦後の体育授業論、実践史についてかなりの知識を持っているはずであろうと思う。ましてや現在、20代、30代の若手の学生、先生、研究者であったとすれば、素晴らしく勉強されている期待の星であろう。
 思い出話をするつもりなのではない。これからの新しい体育授業を求めたいのなら、また現在の授業の姿をさらに一歩進めたいと期待するのなら、「過去」から、「これまでの財産」から学ぶ必要があろうということ、また、多様で相違する見解からもそれらのエッセンスを大いに吸収していくことが大切であることを伝えるための一つのエピソードとして。
 体育授業研究会がそのような学びへの「刺激」を促進する場であってほしいと感じている。
(なお、若手が学びやすく、入手しやすい好適なテキストが不在であるかもしれない)
体育授業研究会 会長 岩田 靖(信州大学)

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□巻頭言
「今、明日を考えるための過去」             
 体育授業研究会 会長
 岩田 靖(信州大学) 
□令和6年度冬の研修会について
□事務局より
 ・体育授業研究会会員ページについて
 ・年会費納入のお願い
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